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国債の金利

国債の金利のしくみ

一般向けと言われる個人向け国債は、2017年5月現在、どの商品も金利が最低保証である0.05%になっています。しかし、ここからさらに課税を受けますので、実質0.04%と銀行の預貯金とほとんど変わらないほどかなり低い金利で、投資ではあまり旨味の無いものとなっています。

したがって誰も欲しがらないと思いきや、毎年発行部数は増え続け、2016年の国の債券累積赤字では1000兆円を超してしまうという事態に陥ってしまったのです。しかし、一方で買い続ける者がいなければこの債権は発行できないはずで、この債権を買い続けているのは日本の銀行などの国内金融機関と、日本銀行が9割近くを買い続けているのが現状です。

当然債券ですので、見方によれば国の借金を押し付けているように見えますが、これにはカラクリがあり、この債権の価値が下がったとしても、日本銀行が必ず購入するという図式に守られているからこそ、国内の企業も安心してこの債権を保有することができているというわけです。

債権というものは本質上、価値が高まれば高まるほど人気が上がり、価格も上昇して行きますが、逆に金利は下がって行くというという特徴があります。国債がこうして購入され、買い支えられている事によって金利が下がり、これによって個人向けも引っ張られるようにして金利が下がって行ったわけです。

メガバンク

リーマン・ショック

1990年完全にバブルがはじけた日本経済は、1人の官僚の言動によってその崩壊を招いたとされています。簡単に言ってしまえば、これまで際限なく銀行が融資していたのが、突然危ないから貸すなと言ったわけです。

銀行が日本銀行に頭が上がらないのは当然で、言われた通りに即実行したおかげで、これまでお金が循環していた企業が資金を打ち切られたわけですから、業務が立ち行かなくなりました。これが雪崩式に起きた為、空前のバブル崩壊が起きたわけです。

本来なら段階的に規制などを行なっていく事で、あれほどの大きな被害が出なかったのではないかとも言われています。その後空白の10年が訪れますが、2007年ようやく5年物の個人向け国債も最高金利を付け、経済が上向きになった矢先に、米国のサブプライムローン問題を発端にして、リーマン・ショックが訪れる事になり、株式の暴落によりさらに経済が冷え込む事になったわけです。

ここで目を付けられたのが国債で、安全資産とも言われますので、一気に人気に火が付いたのです。当然人気急上昇によって、債券は高騰し日本銀行の後ろ盾もある事から、金融機関などの企業はこぞってこの債権を購入し、金利が下がる事になりましたが、国債の金利が低いと銀行も預金の金利を下げざるを得なくなったという流れが現在なのです。

世界恐慌

国債の金利の下限

これは個人向けのみの話ですが、実は個人向けの国債には金利の下限が、あらかじめ設けられている事をご存知でしょうか。普通国債であれば現在のマイナス金利の影響で、金利がマイナスになる事がありますが、個人向けの場合には下限が始めから設けられており、その下限が現在の0.05%というわけです。

個人向けの3年と5年ものは固定金利ですので、現在購入する旨味は全くなく、1年間解約できないばかりか途中解約してしまうと金利が得られないという状況に陥ってしまいますので、投資商品と考えると全く食指の動かないものとなっています。

一方で10年満期のタイプは変動相場制ですが、同じく最低金利の0.05%は守られているのと同時に変動して行きますので、景気が上向くことや円安の影響を受けて金利の上昇が高まる可能性を秘めています。

個人向けは元々1万円から購入できる債権ですので、買いやすいのは確かです。国内の金融機関であればほとんどの場所で取り扱われていますので、探し回る必要などありません。また10年物は、証券会社やネット証券などで度々キャンペーンが行われており、キャッシュバックが受けられるというメリットもあります。

野口かなしい

為替と国債の影響

海外の国債でも、アメリカなど市場に影響のあるものは、為替などに非常に高い確率で影響を及ぼす事があります。為替とは自国通貨と外貨を交換するという意味ですので、そのまま自国の通貨の強さが如実に表れて来るのがその特徴です。

日本で円安ドル高または円高ドル安と呼ばれているのは、ドルが国際的に通用する唯一の通貨だからで、ドルが基準になっているのも当然なのです。また通貨も国債も、同じく政府の信用度を推し測るものですので、円高になると日本政府の信頼度が高くなった証拠ともなります。

同じ性格を持つこの2つですが、円安になると国債の金利も上昇して行く事になり、これに伴って日本政府の持つ国債の累積赤字も同時に膨らむ事になりますので、いいことづくめではありません。しかし、輸出業は大いに潤う事になりますので、近い将来現在のような円高はやがて反発して、円安になる可能性が高いと言われています。

現在国債の金利が低く、その保有率の高さから金融機関が仕方なく、預金の金利を下げざるを得なくなっている状況が良くお分かりいただけたことでしょう。しかし、デフレや円高などが続いて行く訳ではなく、やがて上昇して行く事も必至なのです。

世界と日本